新築ワンルームマンション投資で失敗する3つの理由。成功の秘訣とは

自分は大学生の頃、投資用不動産会社でインターンをしていたので不動産業界の闇はイヤというほど知っています。

しかしそのインターン先では「投資用ワンルームマンション」、特に「新築区分マンション」は決して扱いませんでした。

その理由は、その会社の社長である大村社長が「新築区分マンションは(投資家にとって)難しい」と豪語していたためです。

大村 昌慶社長は「不動産投資の嘘」という本を執筆し、Amazonビジネス書ランキングで1位を取っており、私も拝読させていただきました。

またインターン中のコンサルティング同行でも、新築区分マンションを保有している相談者に対して「今すぐ売却した方がいいです」と話されていたことも記憶にあります。

 

その上で、改めて自分の中で考えを整理してみたら、やはり新築区分マンションは儲からないと感じたので今回はその理由について紹介したいと思います。

私の知っていることの全てが詰め込まれているので、かなり長いですよ!

にしかた
マンション投資を考えている人は要チェケラッチョ!

新築ワンルームマンション投資で失敗する3つの理由

まずはじめに新築ワンルームマンションで失敗する3つの理由について紹介します。

  1. キャッシュフローが弱い
  2. 節税効果が薄い
  3. 出口戦略が難しい

それぞれの理由について詳しく説明をしていきます。

キャッシュフローが弱い

まず1つ目の理由「キャッシュフローが弱い」という点ですが、そもそも投資には「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」という概念があります。

不動産投資におけるインカムゲインとは家賃収入を指し、不動産を保有することで得られる収益のことです。

一方でキャピタルゲインとは売却益を指し、不動産を購入価格よりも高く売ることで得られる収益のことです。

家賃収入を指すインカムゲインから、不動産の管理費、ローンの返済、固定資産税等の諸費用を差し引いたものがキャッシュフローです。

2022年現在の区分マンション投資のキャッシュフローは、年間でプラス収支になれば良い方で、殆どの区分マンションはマイナス収支になってしまいます。

つまり投資をしても、インカムゲインだけでは絶対に成功しないのです。

そのため後述する節税効果や出口戦略、ワンルームマンションを保有することで得られる便益をきちんと理解しないと成功しないのです。

節税効果が薄い

次に2つ目の理由である「節税効果が薄い」という点について、そもそもなぜ不動産投資に節税効果があるのかについて説明をします。

会社員の場合、年間で支払わなければならない所得税や住民税を「源泉徴収」という形で予め差し引かれています。

そして多めに払いすぎた、少なめに払っていた、という問題を解消するのが年末に行われる「年末調整」です。

つまり会社員の場合、所得税や住民税の計算を考える必要がありません。

一方で個人事業主などの場合、売上や経費を計算し、手元に残った所得に対して所得税・住民税の計算がされます。

個人事業主の課税

上図の通り、たくさんの売上があっても、その分多くの経費が使われている場合は、手元に残る所得が少なくなるため課税額も少なくなるのです。

このことを応用させると、サラリーマンでも節税をすることができます。具体的には給与以外の収入を得て、経費をその収入以上に計上するのです。

具体的には以下の図の通りです。

サラリーマンの節税

このように給与以外の収入以上に経費計上し、マイナス収支で申告することで所得の総額を減らすことができ、所得税・住民税の計算で用いられる課税所得を圧縮することができるのです。

不動産投資を行うメリットの一つとして、この給与以外の収入を作り出すことによって事業・副業をせずとも節税をすることができる点が挙げられます。

おそらく不動産投資の営業マンから、このような営業を受けたことがある人も多いのではないでしょうか。

しかし新築ワンルームマンションの節税効果は、1年目がピークで2年目以降大幅に減少します。

その理由は、経費計上できる費用はあくまで「不動産投資に関わる費用」限定であり、ただの食事や旅費・交通費は計上することができません。

そして新築ワンルームマンション投資の経費の多くは、ローン手数料や火災保険料など購入時(1年目)に発生するものばかりです。

そのため1年目は大きく節税することができても、2年目以降はあまり節税効果は得られないのです。

詳細な節税シミュレーションも後ほど紹介するので、もう少し詳しく知りたい方は最後まで読み進めてください。

出口戦略が難しい

不動産投資を始めるにあたり、必ず出口戦略を考えなければなりません。

不動産投資における「出口戦略」とは、端的に言えば「いつ、いくらで物件を手放すか」です。つまりキャピタルゲインをどう得るか、ということになります。

先述の通り、新築ワンルームマンション投資において殆どインカムゲインは得られないため、キャピタルゲインをどう得るかを考えなければなりません。

多くの収益不動産の価格は、収益還元法という計算を元に決定・調整がされます。

収益還元法にも直接還元法とDCF法という2つの計算方法があるのですが、今回はメジャーな直接還元法を紹介します。

直接還元法の計算式は以下の通りです。

不動産価格 =  1年間の純利益 ÷ 還元利回り
1年間の純利益とは、家賃収入から必要経費を差し引いた額で、あくまで物件の稼ぐ力を評価するものなのでローンの返済額などは含まずに計算がされます。
例えば家賃収入が年間100万円、経費が20万円の場合は純利益は80万円になります。
還元利回りとは、端的に言えば「その物件を利回り何%で買いたい人がいるか?」というもので、一般的に周辺物件の平均利回りが用いられます。
例えば東京23区内のワンルームマンションの平均利回りは4%程度なので、純利益が80万円で還元利回りが4%の場合、その物件の適正価格は80万円 ÷ 4% = 2,000万円となります。
この収益還元法の計算の中で、最も重要なポイントは1年間の純利益です。還元利回りは自身でコントロールできないため、純利益を大きくできればできるほど、査定額が高くなります。

純利益を大きくするためには家賃収入を増やすか、必要経費を削減するかです。

さて、その家賃収入ですが「新築プレミアム」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

新築プレミアムとは新築物件特有の価値で、新築だと家賃が高くなる・売買価格が高くなる傾向があるということです。

それを裏付けるデータとして、三井住友トラスト基礎研究所が算出した築年数別の理論賃料指数があります。

下図の通り築3年目を過ぎると賃料は下がっていき、ワンルームマンションの場合は築20年頃に賃料が下げ止まる傾向があります。

新築プレミアム

このことから収益還元法で算出される不動産価格も、家賃収入の減少に伴い下がっていくことが想定されます。

にしかた
じゃあピークを迎える築2年で売れば・・・
と思うかもしれませんが、不動産売却によって生まれた所得には譲渡所得税というものがかかります。
譲渡所得税は5年以内の短期譲渡と、5年を超える長期譲渡があり、なんと5年以内の短期譲渡の税率は約40%です
そのため不動産売却は「保有してから5年を超えたあと」というのが鉄則なのですが、新築ワンルームマンションの場合、5年経ってしまったら家賃も新築時に比べると相当下がってしまっているでしょう。

このことを踏まえて、新築ワンルームマンションの出口戦略は難しいのです。

新築ワンルームマンションの節税シミュレーション

さて、新築ワンルームマンションの節税幅は小さいという説明をしましたが、具体的にどれくらい節税効果が薄いかシミュレーションをしてみたいと思います。

まず、新築ワンルームマンションの損益計算をするにあたり、経費として計上できる代表的な項目は以下の通りです。

  • 購入時の諸経費
  • 減価償却費
  • ローンの利息部分
  • 管理費・修繕積立金
  • 固定資産税

先述の通り「購入時の諸経費」の額が大きいため、ワンルームマンション投資の節税効果のピークは1年目です。

それ以外の減価償却費・ローンの利息部分・管理費・修繕積立金・固定資産税は2年目以降も経費として計上することができます。

この中で特に重要な「購入時の諸経費」と、減価償却費・ローンの利息部分について詳しく解説をした上で、具体的なシミュレーションを見てみましょう。

購入時の諸経費

購入時にかかる諸経費は以下の通りです。

  • 登記費用(約30万円)
  • 火災保険料(3万円~5万円)
  • 収入印紙代(3万円)
  • ローン手数料(約50万円)
  • 仲介手数料(約100万円)

ここに挙げた金額はあくまで一例で、ローン手数料は金融機関によって異なりますし、仲介手数料も売買価格によって異なります。

特に仲介手数料は値引きの対象となりやすいため、不動産購入時に100万円~200万円の経費計上できる費用が発生すると考えていただければ問題はありません。

もちろん購入する場合は、事前にきちんと不動産会社に確認するようにしましょう。

減価償却費の計算方法

後述するローンの利息部分の計算方法にも繋がるのですが、減価償却費を計算する時はまず「土地と建物の割合」を確認する必要があります。

最もメジャーな土地と建物の割合の算出方法は「消費税」です。建物には消費税がかかりますが、土地には消費税がかかりません。

売買契約書の中に消費税の記載がある場合は、その消費税額から建物割合を算出するようにしましょう。

例えば3,000万円の物件で消費税額が150万円の場合、消費税率は2022年時点で10%であるため、建物価格は1,500万円になります。

この値を元に土地価格を計算すると、3,000万円 - 1,500万円 - 150万円 = 1,350万円が土地価格となります。

土地は減価償却ができないので、この建物価格1,500万円を減価償却費の計算対象とします

にしかた
都市部は土地割合が大きくなり、地方は建物割合が大きくなる傾向があるぜ。

次に減価償却費の計算方法です。

平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備および構築物の償却方法は定額法となるため、今回は定額法のみの計算方法を紹介します。

定額法とは、毎年同じ金額を減価償却費として計上する方法です。

定額法の計算方法は以下の通りです。

減価償却費 = 取得価格 × 償却率
取得価格は先述の例を用いると建物価格の1,500万円となります。
償却率は国税庁公式の一覧表を参照すればよいのですが、計算式はシンプルで「1 ÷ 耐用年数」で、少数第四位を切り上げます。
つまり耐用年数が2年であれば、償却率は0.5となり、耐用年数が10年であれば償却率は0.1となります。

計算に不安がある方は、必ず公式の一覧表を確認するようにしましょう。

最後に耐用年数ですが、一般的に投資用の新築ワンルームマンションの場合は鉄筋コンクリート造であるため、耐用年数は47年です。

こちらも東京都主税局の公式の一覧表で確認することができます。

もし中古物件を購入した場合は、以下の計算式になります。

耐用年数 = 法定耐用年数 - 経過年数 × 0.8
築5年の鉄筋コンクリート造の場合、47年 - (5 ×0.8) = 43年となります。

今回は新築ワンルームマンションのシミュレーションをするため、耐用年数は47年とします。47年の償却率は0.022です。

建物価格が1,500万円の場合、減価償却費は1,500万円 × 0.022 = 33万円となります。

減価償却費を短期的に増やすテクニック

また短期的に減価償却費を増やすテクニックとして、建物を躯体と設備に分ける方法があります。

躯体とは床や壁、柱などの建物の構造部分を指す言葉です。一方で設備とは給排水や照明などを指します。

設備の耐用年数は15年であるため、本来であれば躯体と設備を分けて減価償却をしなければならないのですが、不動産売買において設備の価格を算出することが難しいため、建物全体で減価償却費の計算を行うケースが多いです。

しかし躯体と設備を分けて減価償却費の計算を行うことも認められており、躯体と設備を分けて減価償却の計算を行ったほうが短期的には節税効果が高くなります。

具体的には、躯体と設備の割合を80:20として計算を行います。この割合は物件によって異なるため、分からなければ不動産会社に聞いてみましょう。

不動産会社も明確な答えを持っていない場合は、この一般的な割合を用いて計算を行います。

躯体と設備割合が80:20の物件の建物価格が1,500万円の場合、躯体の価格は1,200万円、設備の価格は300万円となります。

新築の鉄筋コンクリート造の場合、先述の例と同じく償却率は0.022となるため、躯体部分の減価償却費は1,200万円 × 0.022 = 26.4万円となります。

設備の耐用年数は15年であるため、償却率は0.067です。そのため設備部分の減価償却費は300万円 × 0.067 = 20.1万円となります。

これらを合計すると減価償却費は46.5万円となり、先述の躯体・設備を分けずに計算した減価償却費33万円よりも13.5万円高くなります。

この方法を使うと短期的には減価償却費を多くすることができますが、設備の償却期間を過ぎると減価償却費は少なくなってしまいます点だけ注意が必要です。

躯体と設備を分けて減価償却計算

ローンの利息部分の計算

不動産投資で計上できる経費として、「減価償却費と並ぶ計算がややこしいもの」の一つとして挙げられるのがローンの利息部分です。

なぜややこしいのかというと、不動産所得が赤字になる場合、土地部分の利息は経費として計上できないというルールがあるためです。

節税をするためには必ず不動産所得を赤字にしなければならないため、節税目的で不動産投資を行う場合は必然的に土地部分の利息は計上することができません。

先述した例を用いると、建物価格は1,500万円、土地価格は1,350万円であるため、建物割合は1,500万円 ÷ 2,850万円 = 約52.6%となります。

ローンの支払額10万円のうち利息部分が4万円だった場合、4万円 × 約52.6% = 21,052円が経費として計上できる部分です。

このルールは税務署の良いツッコミどころであるため、必ず建物部分の利息のみを経費計上するようにしましょう。

もちろん不動産所得が黒字の場合は、土地部分の利息も経費として計上することができます。

1年目の節税シミュレーション

今まで説明してきたことを踏まえて、まずは1年目の節税のシミュレーションをしてみます。

節税額はご自身の年収によって大きく変化するため、年収500万円、800万円、1,000万円それぞれの節税額を算出してみます。

楽待で掲載されていたほぼ新築マンションを使ってシミュレーションをしてみます。

対象物件の概要は以下の通りです。

物件名 中野新橋ワンルーム
築年数 新築
専有面積 27㎡
販売価格 3,180万円
家賃 139.2万円(11.6万円/月)
管理費・修繕積立金 13.2万円(1.1万円/月)
建物価格 1,200万円(約39%)
固定資産税 7万円
購入時諸経費 100万円
ローン金利 1.8%
ローン期間 35年
借入額

3,180万円

建物割合・固定資産税・購入時諸経費・ローン関連のものは想定値で、物件概要は楽待に掲載されていた「ほぼ新築マンション」を参考にしています。

頭金は100万円で、購入時諸経費に割り当てられています。

まずこの物件のキャッシュフローですが、借入額3,180万円、金利1.8%、35年ローンの場合、年間の返済額は約122万円です。

家賃収入から、このローン返済額と管理費・修繕積立金を差し引くと+34,715円(+2,893円/月)となります。

頭金100万円入れていますが、かなりスペックは良さそうな物件ですね。

ただし固定資産税は毎年かかるので、固定資産税も加味すると年間収支は-35,285円となってしまいます。

にしかた
多くの不動産営業マンは固定資産税をシミュレーションに入れていないから注意だぜ!
さて、問題はこの年間収支を節税効果でカバーできるかです。
まず毎年の減価償却費を、躯体と設備を分けて算出します。
これまで説明してきた通りの計算を行うと、躯体の減価償却費は約21万円、設備の減価償却費は約16万円となります。
続いてローンの利息部分ですが、元利均等返済の場合、年々利息部分は減少していきます。
利息部分の減少
初年度は建物部分の利息が約24.4万円、土地部分の利息が約34万円となりました。
初年度は土地利息を入れずとも不動産所得が赤字になるため、この34万円は経費計上することができません。
これらを整理すると、初年度に経費計上できる金額は以下のようになります。
減価償却費(躯体) ¥211,200
減価償却費(設備) ¥160,800
建物部分の利息 ¥244,582
管理費・修繕費 ¥132,000
購入諸経費 ¥1,000,000
固定資産税 ¥70,000
雑費 ¥20,000
経費合計 ¥1,838,582

次に、家賃収入の139.2万円から上表で算出した経費合計を差し引き、不動産所得を算出します。

¥1,392,000 - ¥1,838,582 = -¥446,582(不動産所得)
最後に、「不動産所得を足し合わせなかった時の年収」と「不動産所得を足し合わせた時の年収」にかかる所得税・住民税を計算し、比較をすればどれくらい節税効果があったのかが分かります。
まず年収500万円の場合、不動産所得を足し合わせないと住民税・所得税は約37.4万円となります。
続いて年収500万円から、不動産所得-44.6万円を足し合わせた時の年収約455.4万円にかかる住民税・所得税は約30.2万円となります。
つまり年収500万円の場合、新築ワンルームマンションを購入した初年度は約37.4万円 - 約30.2万円 = 7.2万円の節税効果が得られるのです。
同様の計算を年収800万、1,000万円でも計算してみました。
  • 年収500万円 → 約7.2万円の節税
  • 年収800万円 → 約12万円の節税
  • 年収1,000万円 → 約13.4万円の節税

年収別に所得税率が異なるため、年収が高くなればなるほど節税効果が高まることが分かります。

2年目の節税シミュレーション

ここまでの話だけだと「思ったよりも節税できそう」と思うかもしれませんが、冒頭に述べた通り、2年目以降は購入時諸経費がなくなります。

購入時諸経費がなくなると、不動産所得が黒字化してしまうため、土地部分の利息も経費に含めることができます。

そのため2年目に経費計上できる金額は以下のようになります。

減価償却費(躯体) ¥211,200
減価償却費(設備) ¥160,800
建物部分の利息 ¥239,429
土地部分の利息 ¥337,377
管理費・修繕費 ¥132,000
固定資産税 ¥70,000
雑費 ¥20,000
経費合計

¥1,170,805

家賃収入は139.2万円であるため、経費の合計約117万円を差し引くと、不動産所得は約+22万円となってしまいます。

つまり本来はローンの返済などで収支はマイナスであるにも関わらず、不動産所得は黒字化してしまうため、節税どころか納税額が増えてしまいます。

このことから、新築ワンルームマンション投資の節税効果は1年目に限定した話であり、節税目的で新築ワンルームマンション投資に手を出すのは危険ということが分かります。

新築ワンルームマンション投資のメリットはないの?

さて、ここまで新築ワンルームマンション投資をボロクソに言ってきましたが、メリットはないのでしょうか。

新築ワンルームマンション投資の代表的なセールストークを紹介します。

  • 節税効果が期待できる
  • 将来の年金の代わりになる
  • 生命保険の代わりになる
  • ローンを組んで投資ができる

節税効果についてこれまで説明してきた通り、恩恵を受けられるのは初年度のみです。

それでは他のセールストークについてはどうでしょうか。

将来の年金の代わりにはならない

「将来の年金の代わりになる」という売り文句は、新築ワンルームマンション投資の営業シーンにおいて最も頻度高く用いられると思います。

しかしハッキリと言えます、年金の代わりにはなりません

正しくは、年金の代わりにしたいならもっと良い方法があります。(他の投資商材についてはあえて紹介しませんが)

まず、これまでの説明の通り新築ワンルームマンション投資をするとむしろ納税額が増えてしまうため、35年保有した時の追加納税額は300万円以上(年収500万円の場合)になります。

加えて年間収支は固定資産税を含めて約-3.5万円であるため、こちらも35年払い続けると約120万円の損失となります。

更に、35年間ずっと同じ家賃ということも100%あり得ません。

5年に1度、家賃が5%下落し、20年目で下げ止まると仮定した場合、約590万円の損失となります。

更に更に、「35年間ずっと空室がない」ということも100%あり得ません。

稼働率が95%の場合、空室によって約210万円の損失が生まれます。

つまり物件を35年間保有しているだけで、合計で1,220万円の損失が生まれる計算になるのです。

やや大げさに計算をしましたが、天災等のリスクがある不動産を1,220万円かけて保有するメリットってあるのでしょうか?

新築ワンルームマンションに投資するのであれば、毎月コツコツ貯金をして1,220万円貯めた方が年金対策になりそうですよね。

団信を頼りにするなら普通に生命保険に入れば良い

不動産投資ローンを組むと「団体信用生命保険」というものに加入させられます。

団体信用生命保険とは、債務者が死亡したり高度障害に陥ったときに、ローンの返済が必要なくなるものです。

つまり債務者が死んだら、家賃収入がまるまる得られるということになります。

魅力的な保険商材そうに見えますが、先述の損失額と天秤にかけたら、普通に生命保険に入ったほうがお得だと思いませんか?

わざわざ団信を頼りに新築ワンルームマンション投資をするなら、普通に生命保険に入れば良いと思います。

団信は、新築ワンルームマンション投資のデメリットに目が向かないようにするためのオプションの一つにすぎません。

別に新築ワンルームマンションじゃなくて良い

ローンを組んで投資ができる、というのは不動産投資ならではのメリットです。

しかし投資対象は、新築ワンルームマンションである必要はありません。

中古のワンルームマンションの方が立地が良いものが出回っていて出口戦略も立てやすく、一棟マンションやアパートは高いキャッシュフローを見込むことができます。

もちろんそれぞれの物件種別ごとにメリット・デメリット・注意点はありますが、新築ワンルームマンションは最も難易度が高く、デメリットの方が多いと思います。

もしローンを組んで、レバレッジを効かせて投資をしたいなら新築ワンルームマンション以外の物件種別を検討したほうが良いと思います。

新築ワンルームマンション投資で失敗する理由まとめ

にしかた
ちょっとボロクソに言い過ぎたかもしれん
これまで新築ワンルームマンションのことをボロクソに言ってきましたが、「新築ワンルームマンションは絶対失敗する」と言いたいわけではありません。
失敗する可能性が高い」と言いたいのです。
私は新築ワンルームマンションを保有しているわけではないので、もしかしたら私が気づいていない素晴らしいメリットがあるかもしれません。
もし、新築ワンルームマンションのメリットがあれば指摘していただけると嬉しいです。
最後に、改めて新築ワンルームマンション投資で失敗する3つの理由を再掲します。
  1. キャッシュフローが弱い
  2. 節税効果が薄い
  3. 出口戦略が難しい

新築ワンルームマンション投資を検討している人は、ぜひ一度改めて考え直してみてください。