【感想】労働2.0 やりたいことして、食べていく

労働2.0 やりたいことして、食べていく

本書の概要

著者 中田 敦彦
出版 PHP研究所
定価 1,400円(税別)
発売日 2019年3月14日

「やりたいことで、食べていけ! 」

――“今最も面白い経営者”中田敦彦が説く、

好きなことをやって、がっぽり稼ぐ「最強の働き方革命」。

『オールナイトニッポンPremium』でも話題騒然!

アパレルブランド「幸福洗脳」の戦略もまるわかり。

参照元:Amazon

書籍購入の背景

今回は私の好きな芸人の一人であるオリエンタルラジオの中田敦彦(あっちゃん)の著書である「労働2.0 やりたいことして、食べていく」の紹介をしたいと思います。

私がこの本を手に取った背景は、「やりたいことして、食べていきたい!」という考えのもと、著者であるあっちゃんの教えを請いたかった、というわけではありません

にしかた
別にやりたいことないし!

単純にあっちゃんが好きだったから、メディアで問題発言がよく取り沙汰されるあっちゃんは何を考えているのか、どんな考えで「幸福洗脳」 を立ち上げたのかに興味があったから、などです。

各章の要約

第一章:脱・歯車の道

全五章で構成される本書の第一章は「脱・社会の歯車」に関する内容。

章の冒頭では、「経営者・上司たちってバカだな~」と愚痴・文句をいう「社会の歯車」たちに対し、「勘違いも甚だしい。それが資本主義だ!」と一刀両断します。

一方で、今すぐ社会の歯車から脱して起業はオススメできないとも述べています。

第一章では「脱・社会の歯車」の準備として、もし今企業組織に属しているなら、その組織内で自分の自由度を上げていき、やりたいことを実現せよと綴ってありました。

またその組織内での自由度の上げ方を「NKT流、昇進の仕方」と称して詳しく解説がされており、仕事に関する考え方がまとまっています。

第二章:「働き方」にまつわる思い込み

第一章は、「なぜ歯車にならざるを得ないのか」「歯車の立場としてなにをしなければならないのか」が綴られていたのに対し、第二章では「脱・社会の歯車」のための心構えが綴られています。

「報酬=周りからの評価」であり、「損する職人」にならないために何をすべきか言及し、「長時間労働が偉いという風潮は古い」など、日本の高度経済成長がもたらした成果と負の遺産を、客観的な視点で評価しています。

ま海外では経営者のための教育が進んでいるが日本ではそれが進んでいないと批評。

その例として、有名なアメコミ「アイアンマン」を取り上げます。

「アイアンマンの」の主人公トニーは巨大軍需産業の経営者であり、2008年映画版でトニーのモデルになったのは、テスラ社のイーロンマスクです。

一方で日本の映画・ドラマなどの経営者のイメージは意地汚い、傲慢な、悪役のようなイメージがつけられがちです。

また日本の映画で”ヒーロー”として登場する職業は経営者ではなく、警察や弁護士、医師などの国家資格が必要なものばかりだと、日本と海外の憧れの職業の違いを指摘しています。

そしてそういった日本のメディアの文化が、経営者教育が盛んにならない背景の一つだと述べています。

章全体として「報酬=周りからの評価」であり、その「報酬」が高まることは素晴らしいことだということを伝えています。

第三章:強みの見つけ方と活かし方

様々な思い違いや、考え方、心構えを述べた上で、第三章では「では何をすればいいか」が述べられています。

「自分なんか」と自虐している人に対し喝を入れ、自分の持っている個性を見つけ出すことを推奨しています。

本章では元リクルートの藤原和博さんの有名な考え方である「100万人に1人」の存在になる方法に共感し、それを実践したあっちゃんの体験談が多く織り交ぜられています。

第二章で書かれていた「良いパパ辞めます」宣言の理由も、この章を読んでいけば分かってくるでしょう。

第四章:Just Do Itのすすめ

自分の強みを探す方法と、活かす方法はよく分かった。じゃあ何をすれば良いのか?

「Just Do It」はこの章のサブタイトルでもあり、ナイキの社訓となっているいるもので、章全体を通して「Just Do It」を徹底せよと述べています。

高い目標立てるのはもちろん大事だけど、その中間目標をいくつも立てることが重要で、その中間目標を達成する = 小さな成功体験を積み重ねることが、コンテンツの強化や成長につながると、あっちゃん自身のオンラインサロンの経験談を織り交ぜながら語られています。

もちろん失敗の経験も必要であり、失敗を重ね、恥を重ねることで「次は失敗しない」というやる気につながるようです。

第五章:中田式・アイディア発想法

第一章~第四章は全体的に自己啓発的な内容でしたが、第五章はあっちゃん自身の体験・経験談からどういったノウハウを得られたのか、という内容になっています。

なぜ神社でお守りが売れるのか、なぜ銀だこハイボール酒場が人気なのか、なぜキングコングの梶原雄太がカジザックというYoutuberとして成功しているのかを、あっちゃんならではのロジカルシンキングで分析されています。

第二章の「良いパパ辞めます」宣言の裏側のトリックにも、ついにこの章で言及されており、読んだ私自身「なるほど」と唸りました。

本章の最後では「今年はまだ、誰のものでもない」と、今年もオリエンタルラジオの”武勇伝”や、RADIO FISHの”PERFECT HUMAN”を超える旋風を巻き起こしたいという、あっちゃんの高い目標設定とともに、本書を読んで、より多くの人に奮い立ってほしいという願いで締めくくられています。

共感した部分

報酬=周りからの評価

私は常日頃から「年収=市場価値」だと思っていました。

自分より働いていない、仕事ができないのに、自分より年収が高い人は数多くいると思います。

ただ今のところ「社会の歯車」である私は、ブックオフで買い取られている漫画のようなもので、「中身は面白いけど、ボロボロなドロヘドロ」より、「あまり面白くないけど、ピカピカなチャゲチャ」の方が買い取り査定額が高くても文句が言えないのと同じです。

にしかた
分かりにくい例えだぜ!

ただ別の古本屋や、メルカリで売ったら「ドロヘドロの方が高く売れた!」ということもあるでしょう。

社会の歯車である以上「査定される側の立場」なので、査定額を上げるためには、査定基準に則して評価を上げる工夫をするか、査定してもらう場所を変えるかしかないと思っています。(もしくは査定対象品を増やすか)

そんな考えのもと、今まで私は「年収=市場価値」と思っていた一方で、「そもそも市場価値ってナンダ?」とも思っていました。

本書では市場価値 = 周りからの評価 = どれだけ多くの人に喜んでもらえたか、貢献できたか、という分かりやすい言葉でまとまっていたので、非常に納得感があるものでした。

“自分を評価してくれる”人と関わること

私は何度か、ヘッドハンター(という名の転職エージェント)から声がかかり、同業種の面接を受けたことがあります。

実際に面接を受けたのは「転職したかったから」ではなく、面接という時間を通して自分がどう評価されているのか確かめたかったからです。

正直、私は友達が多い部類の人間ではないと思いますが、名前を憶えていない人も含め、会ってきた人の数は結構多いと思います。

友達同士だと、馴れ合いや過去の経験・出来事・思い出などのバイアスのせいで「一個人として」私のことを正しく評価できる人は殆どいないと思います。

ただ何も知らない赤の他人であれば、無知のベールを纏った状態で、その場での話し、振る舞い、仕事ぶりで、偏見ない状態で私のことを評価できるのではないかと思います。

そのため、バイアスなく私のことを評価できる人と出会うことで、自分の弱点や強みを見つけられる、という点は非常に共感できました。

総評

想像の通り自己啓発書のようなものでした。

得たものとしてはあっちゃんのロジカルシンキングの深さや、人の強みを見つけるということの重要性を知れたことくらいですかね。

とはいえ、あっちゃん好きな自分としては割と満足できました。

特に印象的だったのは、やっぱり「良いパパ辞めます」宣言に関する内容で、変に背伸びをすることで招く不幸もあるのだなと思いました。これは今後の教訓にしたいと思います。

また幸福洗脳の取り組みも、「なるほどな~」と思うことばかりで、個人的には自己啓発的な読み方ではなく、「あっちゃんってこう考えているんだな~」という読み方をしていたと思います。

別に一念発起してやろう!!という気持ちは湧きませんでしたが(沸かそうともしていませんが)、改めて自分の仕事観と向き合ってみようと思った一冊でした。

にしかた
あっちゃんかっこいい!